【新潟の障害年金でお悩みの方へ】うつ病で障害年金はもらえるの?
うつ病とは
「うつ病」は楽しいことや興味への関心が極めて薄れ、憂鬱感や無気力、怒りの気分が一時的ではなく長期間継続する(2週間程度続く)症状です。
【具体的な症状】
- 気分が落ち込んで元気が出ない
- 睡眠障害(不眠または過眠)
- 食欲や体重の変化(増加または減少)
- 集中力の低下や判断力の鈍化
- 疲れやすい、やる気が出ない
- 動きが鈍い、落ち着きがない など
障害年金とは
「障害年金」とは、公的年金の1つで、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代でも受け取ることができる年金です。
障害者のための特別な手当や、事故や労災などによるケガでないと申請できない、と勘違いされている人もいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
もちろん「うつ病」も障害年金の対象となります。
障害年金の受給要件を満たしているのに、障害年金を申請しないというのは、65歳になっても老齢年金を受け取っていないようなものなので、特別な事情のない限りは障害年金の受給をお勧めします。
障害年金を受け取るための条件
障害年金を受け取るためにはいくつかの条件を満たさなければなりません。
申請の前に、条件を満たしているか必ず確認しましょう。
①初診日要件
国民年金、厚生年金、共済年金へ加入していた期間中に、その障害の原因となった病気やケガを医師や歯科医師に診察してもらっていることが必要です。
この病気、ケガなどの診察を初めて受けた日を「初診日」といいます。
②保険料納付要件
保険料納付要件が満たされないと、障害年金の請求はできません。
初診日の前日に、その初診日のある月の前々月までの期間の3分の2以上が、次のいずれかの条件に当てはまっている必要があります。
- 保険料を納めた期間(会社員や公務員の配偶者だった期間も含む)
- 保険料を免除されていた期間(全部免除、一部免除)
- 保険料納付猶予期間(学生納付猶予など)
つまり、初診日の前々月までの被保険者であった期間のうち、3分の1を超える期間の保険料が未納でなければ大丈夫ということです。
実際に保険料を納めていた期間だけでなく、保険料が免除されていた期間も、納めていたものとして扱われます。
上記の要件には当てはまらなくても、令和8年3月31日までに初診日がある場合は、初診日の前日に、その前々月までの1年間に保険料の未納がなければ要件を満たすことができます。
(※20歳前の年金制度に加入していない期間に「初診日」がある場合は、納付要件は不要です)
③障害認定日の要件
障害年金を受けられるかどうかは、障害認定日に一定以上の障害状態にあるかどうかで判断されます。
障害認定日とは、初診日から1年6か月が経過した日か、1年6か月が経過する前に症状が固定し、それ以上治療の効果が期待できない状態となった日のことです。
この障害認定日に一定の障害状態にあると認められると、その翌月から年金が支給されます。
これを、障害認定日請求と呼び、請求が遅れても最大5年遡って支給されます。
障害認定日に障害の状態が軽かったとしても、のちに悪化する場合もあります。
この時は「事後重症請求」という形で申請することも可能です。
④受給できるのは原則20歳から64歳まで
障害年金は原則として20歳から64歳までの人が受給できます。
65歳以上は老齢年金と障害年金のどちらかを選択するか、または併給調整がかかり、せっかく障害年金を申請しても、支給額が変わらないことがあります。
うつ病の認定基準
障害年金を受け取るためにはそれぞれの傷病の「認定基準」を超えていることが重要となります。
これを簡単なイメージで表すと
1級:常時の介助が必要で、日常生活が自力で行えない状態。
2級:日常生活に著しい制限があり、労働ができない状態。
3級(厚生年金のみ):労働に著しい制限が必要な状態。
となります。
またこの障害の状態にあるのは初診日から1年6か月経過した日(認定日)であることが必要です
『精神の障害に係る等級判定ガイドライン』
引用:https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12512000-Nenkinkyoku-Jigyoukanrika/0000130045.pdf
うつ病などの精神疾患は検査数値など客観的な基準を設けにくいため、認定する医師によって等級判定に差が出てしまう場合があります。
そのため、精神疾患に関して、認定基準のほか、ある程度客観的な基準を定めた等級判定ガイドラインが新設されました。
このガイドラインは、診断書裏面にある「日常生活能力の判定」を数値化して出した7項目の平均値と「日常生活能力の程度」をそれぞれ下記の表にあてはめて、障害等級1級~3級の判断を行います。(※ガイドラインはあくまで目安となっています。)
「日常生活能力の平均判定」の算出方法
引用:https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/shougai/shindansho/20140421-23.files/04-1.pdf
診断書裏面にある『日常生活能力の判定』を数値化して出した7項目の平均値です。それぞれの項目には4つの段階が示されていますが、比較的、日常生活に支障がないものを1、日常生活に支障が大きいものを4として、合計を7で割って算出します
「日常生活能力の程度」の算出方法
診断書裏面にある「3日常生活能力の程度」のことです。5段階評価のどれに該当するのかを医師が判断します。
引用:https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/shougai/shindansho/20140421-23.files/04-1.pdf
等級判定にあたっての注意点
ガイドラインには「留意事項」として下記のような文言が記載されています。
これをまとめると、ガイドラインが参考にできない場合は診断書などに基づいて総合的な判断がなされるということです。
【「日常生活能力の程度」の評価と「日常生活能力の判定」の平均との整合性が低く、参考となる目安がない場合は、必要に応じて診断書を作成した医師に内容確認をするなどしたうえで、「日常生活能力の程度」及び「日常生活能力の判定」以外の診断書等の記載内容から様々な要素を考慮のうえ、総合評価を行う。】
ガイドラインは障害年金の大切な指標ですが、あくまで目安とされており、このガイドラインだけで支給・不支給が決定されるわけではないことに注意が必要です。
うつ病で障害年金を受け取るためのポイント
診断書に日常生活が適切に反映されているか確認しましょう
障害年金の申請には診断書が非常に重要となってきます。
障害年金を受給できるか、できないかはほとんど診断書で決まるといっても過言ではありません。ですが、医師は病院で受診をした際の状況で症状の状態を判断しているため、普段の生活状況を加味して診断書を作成してもらうのは非常に困難です。
また、うつ病などの精神疾患の場合には比較的体調の良い時に病院に行く傾向があるため、実際の状態よりも軽い症状の診断書が作成される場合もあります。
診断書を作成してもらう際にはご自身の普段の生活状況など、医師ではわかりずらい範囲の生活状況も適切に反映されているかを確認しましょう。
初診日がいつかを確認しましょう
初診日の確認は障害年金の申請上、細心の注意が必要な作業です。
特に、精神疾患の場合、精神科の前に、頭痛や不眠といった初期症状で内科を受診している場合があります。
この時、初診日は精神科を受診した日ではなく、内科を受診した日となります。
初診日がいつかによって障害年金を受け取れなくなってしまったり、逆に受け取れるようになる場合もあるため、初診日は正確に把握するようにしましょう。
働いていても障害年金は受給できます。
「働いていると障害年金は申請できないですか?」といった質問や、既に受給している方からは「働いたら年金は支給停止になりますか?」といった疑問はよく耳にします。
ですが、障害年金を受け取るに当たって、「働いている」という事実だけで、不支給となることはありません。
不支給や支給停止になる場合、実際の就労状況に左右されます。
障害者雇用枠で働いていたり、軽作業のみを任せてもらっているなど、職場から特別の配慮を受けている、フルタイムや週5日勤務が難しいといった状況にあれば、働いていても障害年金3級を受け取れる可能性があります。
(※障害年金3級は厚生年金の加入者のみ対象です。)
無料相談受付中
いかがでしたでしょうか。
障害年金は不運にも、障害をおってしまった方を経済的に支える非常に重要な制度です。
しかしながら、その制度や申請手続きはとても複雑で、申請までに半年や1年もかかってしまったり、申請自体をあきらめてしまうことも少なくありません。
そんな時は、「新潟・長岡障害年金サポート」の無料相談をご活用ください。
電話や実際にお会いして障害年金に関するご相談をお受けいたします。
また、ご自身での申請が難しい場合には、障害年金の申請代行サポートもございますので、お気軽にご相談ください。